留学先でのお金の問題
留学をする場合、短期留学であれば国内で用意をした貯金で捻出をすることがある程度可能ではありますが、長期留学というと中々それが難しくなります。
数年単位で留学をしたいという場合には、当然現地でもお金をどのようにして稼ぐのか、ということを考えなければなりません。
長期留学になる場合、後述しますが利用しているビザは「学生ビザ」となります。
問題は、この学生ビザというのは「就学」を目的としているものであり、原則として「就業」をすることができないビザであることです。
つまり、現地でお金を稼ぐ必要があるものの、現地でアルバイトなどをする事ができない、ということになってしまいます。
実際にはこのルールを無視し、違法で働いているという人も存在していますが、もし露見してしまった場合には強制送還となってしまうため、リスクが高く全く薦められるものではありません。
それでは、全額について国内で用意をしてから、アメリカに渡航しなければならないのか?というと、そうではありません。
学生ビザの就業禁止規定については、1つの「特別例」が示されています。
USCISの規定により、大学や大学院での留学を行っている場合、そのキャンパス内での仕事であれば週20時間まで行うことができる、という決まりとなっています。
この決まりに則っていれば仕事をすることができるため、長時間の労働こそ難しいものの、ある程度のお金を用意することは可能となります。
キャンパスの中の仕事って?
それでは、「キャンパス内での仕事」というと、実際にはどのようなものがあるのでしょうか。
認められているとしても、仕事が見つからないのでは結局アルバイトができないことになってしまうため意味がありません。
まずは、キャンパス内にあるカフェテリアや食堂などの仕事が挙げられます。
いわゆるウェイターやウェイトレスとして仕事をすることになる場合や、注文などを取る接客業として仕事をすることになる場合もあります。
学校によってどの程度の食事施設があるのかが違っているため、その点も学校選びの際のポイントとして考えておくのが良いでしょう。
同じくキャンパス内にあるものとして、書店や図書館があります。
これらの場所でも店員や、司書助手などが求人されていることがあります。
カフェテリアなどに比べると比較的静かな環境で仕事をすることができるのが魅力となっています。
さらに、アドミッションオフィスでの仕事や、コンピュータ室での仕事などもあります。
自分の得意分野に合わせて職場を選択するようにするのが良いでしょう。
では、これらの仕事場で採用をされるためには、どのようなことが必要となるのでしょうか。
学内に求人広告などが掲載されていることが多いため、まずはその広告を見つけて、直接連絡を行うところからスタートすることになります。
その際、SSNという番号を要求されることがありますが、これは通常留学生は持っていません。
この場合は、学生課などに依頼することによって推薦状を書いてもらうことができ、労働許可を得ることによって解除できることがあります。
最近では取り締まりなども厳しくなっているため、無許可で就業をすることがないように、ルールに則って考えることが重要なポイントとなります。